2013年3月の読書メーター
読んだ本の数:19冊
読んだページ数:6922ページ
ナイス数:964ナイス

シアター!〈2〉 (メディアワークス文庫)シアター!〈2〉 (メディアワークス文庫)感想
前作では借金返済のためのプロセスがメイン、今作は劇団員、特に女性陣をそれぞれクローズアップ。中でも劇団を抜けた優依と組んだドラマのペアオーディション本番での妨害工作に動じず演じきったゆかりの逸話が好きだ。他にも掲示板の荒らしの槍玉に上がる千歳とそれをフォローする牧子、家出した巧を感情を顕わに心配し、居場所が分かると飛んで行く牧子、打ち上げで感情をぶつけ合うスズと千歳、さりげなく存在感を示した春川兄弟の母。みんな有川流「男前な女」だった。3巻は男性陣中心に借金返済期限を迎えるのかな?
読了日:3月31日 著者:有川 浩
シアター! (メディアワークス文庫)シアター! (メディアワークス文庫)感想
通常、読書は物語を客観的に全体を俯瞰したり輪郭をなぞったりで終始することが多いが、この作品はどうだ。読み始め直後から、2年で300万円を返済せざるを得なくなったシアター・フラッグの一員として、巧や黒川、牧子、千歳らとともに自分も参加している感じにさせてくれた。何というか「本を読んでる」ではなく「劇団員として活動している」感覚。これだけグッと引きずり込まれる作品に触れたのは久しぶり。千歳の「こんにちは」バリエーションを生で聴いてみたいw 司の社会人としては至極当然の考え・行動がうまい舵取りになってる。
読了日:3月29日 著者:有川 浩
MASTERキートン 3 完全版 (ビッグコミックススペシャル)MASTERキートン 3 完全版 (ビッグコミックススペシャル)感想
3巻収録のオススメは『誘拐のルール』『身代金のルール』と『ノエルの休戦』。前者2作はキッドナップ・ネゴシエーターの手腕を楽しめたし、後者は日米英国人間の些細な諍いを童心に帰った雪合戦で解消するのが平和的で良い。ネクタイと木の枝を利用した即席の投雪機やこっそり皆のコートのポケットにメッセージカードを添えた日本製電子手帳を忍ばせておくなど、Mr.山本の機転の利かせ方は世界的に「勤勉」と称された日本人ならでは。他にも『喜びの壁』『白い女神』『穏やかな死』など、甲乙つけ難い良エピソード多し。
読了日:3月27日 著者:浦沢 直樹,勝鹿 北星,長崎 尚志
MASTERキートン 2 完全版 (ビッグ コミックス〔スペシャル〕)MASTERキートン 2 完全版 (ビッグ コミックス〔スペシャル〕)感想
当時の欧州の世界情勢(まだソ連だったり西ドイツだったり)を再認識しながら読んだ。各話の物語を通して「人生いろいろ」を学ばせてもらっている気がする。2巻収録のオススメは『屋根の下の巴里』と『ラザーニャ綺譚』。
読了日:3月24日 著者:浦沢 直樹,勝鹿 北星,長崎 尚志
MASTERキートン 1 完全版 (ビッグ コミックス〔スペシャル〕)MASTERキートン 1 完全版 (ビッグ コミックス〔スペシャル〕)感想
学生の頃読んで以来の再読。内容はおぼろげながら覚えていても、かなり以前に読んだきりなので、新鮮な気持ちで読めた。大学で考古学の非常勤講師を務める傍ら、世界最大の保険会社ロイズの優秀調査員にして元SASのエリート軍人であるキートンの活躍に、ヒーロー心がくすぐられる。『YAWARA!』しかり、浦沢直樹は人種によって人物を描き分けるのが相変わらず上手いなぁ。第一巻でのオススメは『砂漠のカーリマン』と『遥かなるサマープディング』。
読了日:3月24日 著者:浦沢 直樹,勝鹿 北星,長崎 尚志
孤島の鬼孤島の鬼感想
乱歩最高傑作と名高い長編(らしい)。本編語り部の主人公・蓑浦は30歳を前にして総白髪、その妻には右側の太腿に恐ろしく大きな、むごたらしい赤痣。どうしてこうなったかが語られる一大スペクタクル。初出時の竹中英太郎による挿絵で物語がより一層怪しさを増す。恋愛・同性愛・サスペンス・推理・怪奇・冒険、色んな要素を詰め込んでありながらラストまで一本筋が通っている。前半は殺人事件の謎解き、後半は怪奇極まる孤島での冒険、と前後半でガラッと物語が変わるが、特に後半部分は息つく暇がなく一気読み。そしてラスト2行に心打たれる。
読了日:3月22日 著者:江戸川 乱歩
吸血鬼 (江戸川乱歩文庫)吸血鬼 (江戸川乱歩文庫)感想
既読の乱歩作品は『二銭銅貨』『人間椅子』『芋虫』位で本作も初読。初秋の温泉宿にて美貌の女性との仲を巡る画家と美青年との毒薬決闘後、舞台を東京に移すや彼女をつけ狙う不気味な唇のない男の出現とともに怪事件が続出。しろうと探偵・明智小五郎と美人助手文代、小林少年がそれらの謎を推理していく。一級の探偵小説に仕上がっていて(途中で犯人は分かってしまうけれども)犯行のトリックに対する謎解き等犯人と明智の攻防が存分に楽しめる。現代にそぐわない表現・表記もあるが、それを含めて古き良き時代のミステリーを堪能できた。
読了日:3月19日 著者:江戸川 乱歩
ビブリア古書堂の事件手帖4 ~栞子さんと二つの顔~ (メディアワークス文庫)ビブリア古書堂の事件手帖4 ~栞子さんと二つの顔~ (メディアワークス文庫)感想
ビブリア最新作にして初の長編、題材は江戸川乱歩。栞子の母・智恵子がやっと登場、「デキる」母娘対決が見ものだった。ヒトリ書房店主・井上やせどり屋・志田の、智恵子との浅からぬ意外な過去も明らかになるなど、その存在が物語の大きなアクセントとなっていた。自分の思い至らぬ所までお見通しだった母を前に、栞子は何を思うのか。10年以上ぶりに現れ、格の違いをも見せつけた母の存在が栞子に与えた影響は大きいはず。栞子の心境の変化にも次巻以降注目したい。余談;月9を初回観ただけなので栞子がゴーリキさんに脳内変換されずに◎。
読了日:3月14日 著者:三上 延
Dr.スランプ 9 (集英社文庫―コミック版)Dr.スランプ 9 (集英社文庫―コミック版)感想
5年間続いた作品もついに最終回。最後の方は作者の興味がバイクに移ったらしく本筋そっちのけで「バイクこぞう」の話を続けたり、二学年違っているはずの空豆タロウと弟のピースケが高校三年生の同じクラスにいたり(学校シーンを滅多に描かないのでタロウを卒業させるのを忘れていたらしい)、完全に惰性で続けていた感。最終回ではアラレちゃんがペンギン村の村長になって終わる、という形だったんだね。最後の方は勢い削がれた感じだったけど、最高傑作に数えられて良い名作だった。アラレちゃんは永遠です。ばいちゃ!
読了日:3月8日 著者:鳥山 明
Dr.スランプ 8 (集英社文庫―コミック版)Dr.スランプ 8 (集英社文庫―コミック版)感想
野球大会、天下一武闘会(みたいの)で各4回、ハエ人間で各3回、と続物の話があって、さすがにネタに困ってきた感じか…(苦笑)ガッちゃんの正体が天使だったと判明するのだが、その回に出てくる神様が、まんまDragonBallの亀仙人でワロタw
読了日:3月8日 著者:鳥山 明
Dr.スランプ 7 (集英社文庫―コミック版)Dr.スランプ 7 (集英社文庫―コミック版)感想
前巻で初登場、Dr.マシリトが制作したオボッチャマン(=キャラメルマン4号)がレギュラーキャラ化。アラレと同等の力を備えていることでアラレが生き生きと描かれている。後半ではセンベエとみどりさんに待望の息子・ターボくんが誕生。
読了日:3月8日 著者:鳥山 明
Dr.スランプ 6 (集英社文庫―コミック版)Dr.スランプ 6 (集英社文庫―コミック版)感想
この巻の途中からガッちゃんが二人になった。ニコちゃん大王は故郷・ニコちゃん星へ非願の帰還を果たす。後半では新たに新キャラ・キャラメルマン4号が登場。何も考えずにガハハと勢いで笑える部分は少なかったが、ストーリー上それなりに色々と動きはあった。
読了日:3月6日 著者:鳥山 明
Dr.スランプ 5 (集英社文庫―コミック版)Dr.スランプ 5 (集英社文庫―コミック版)感想
センベエさんと山吹センセの結婚を機に、アラレちゃんや木緑あかねらが高校進学(栗頭大五郎先生が一年生担任として登場)。さらに摘(つん)さん一家の登場、と作品の中でひとつの転換期を迎えたようだ。摘さん一家の長男・摘突詰(つんつくつん)の風体がドラゴンボールのヤムチャの原型みたい。また、とある回の物語導入部に「ときは地球暦で2013年 人口はますます増し~」とあった。少年ジャンプ連載時は1981年。それから32年後、あの頃は想像するだけだった「未来」を今僕らは確かに生きているんだなぁ。
読了日:3月6日 著者:鳥山 明
Dr.スランプ 4 (集英社文庫―コミック版)Dr.スランプ 4 (集英社文庫―コミック版)感想
4巻に収録最終話にて、センベエさんと山吹センセが衝撃の結婚! 当時はそれまでの流れからして、センベエさんの山吹センセに対する「スケベな片思い」で最後までいくと思っていただけに、この結婚はビックリだった。その前にそれらしいこと(恋人を匂わせる/山吹センセのセンベエさんに対する想いなど)が描かれていなかったので、今読んでもやっぱり衝撃的(笑)
読了日:3月5日 著者:鳥山 明
Dr.スランプ 3 (集英社文庫―コミック版)Dr.スランプ 3 (集英社文庫―コミック版)感想
この頃は、作品内においてウンチが重要な必須アイテムだった(笑)
読了日:3月5日 著者:鳥山 明
Dr.スランプ 2 (集英社文庫―コミック版)Dr.スランプ 2 (集英社文庫―コミック版)感想
「宇宙の玉者・ニコちゃん大玉」と家来が早くも登場。あの名古屋弁とおマヌケ加減は衝撃的だったな~。他にはスッパマンやパーザンも初登場。
読了日:3月5日 著者:鳥山 明
Dr.スランプ 1 (集英社文庫―コミック版)Dr.スランプ 1 (集英社文庫―コミック版)感想
数十年ぶりに読み返し。それでも一気に童心に帰って声に出して笑えるなんて、ホントに名作。1980年、センベエさん28歳だったとは!(・□・;)
読了日:3月5日 著者:鳥山 明
おっぱいバレー (Linda BOOKS)おっぱいバレー (Linda BOOKS)感想
僕が育夫たちと同じ頃。制服が夏服になり、前の席の女子の背中からうっすらブラジャーの線が透けて見えるのに萌え。『おぃ!あいつブルーのブラだよブルー!」と仲間内でコッソリ盛り上がったり(笑)中二男子のエロは、分かりやすく目に見える二つの胸の膨らみこそが興味の的。そんな彼らの前に女教師が現れたら『先生のおっぱいが見たい』のは必定。その不純な願望を前に進む原動力に昇華してみせる逞しさが青春。「だったらつべこべ考えず、私のおっぱいを見るために頑張りなさい!!」百万回の檄よりもただこの一言で素直に頑張れちゃうよね。
読了日:3月4日 著者:水野 宗徳
ふたり狂い (ハヤカワ文庫JA)ふたり狂い (ハヤカワ文庫JA)感想
一話完結での連作短編ながら8つのお話が全体でひとつの長編に、という技巧を凝らした真梨作品の真骨頂。(これ、さっきのあの人のことか)と、戻りながら読み進め。最初はまともな登場人物たちが次第に狂気に染まっていくのですよね、元々オカシイのではなく。実際、誰にでもそうなるきっかけや可能性は身近に潜んでいるのだな。人物相関図を作成の上で二週目読みをすると、より味わい深く濃密な「イヤ汁」が堪能できるかも!? しかし真梨作品はどれも癖になるわー、やっぱり。あー、スッキリしねぇww
読了日:3月2日 著者:真梨 幸子

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