にゃむこのメモ帳

読了本の感想を中心に、その他もろもろ。たまには猫のミルクさんも登場するよ。

カテゴリ: > 海外作品


覚醒剤密輸阻止のため、’92〜’93年にかけて、FBIの囮捜査官がヤクザの下っ端と接触して、東京に
拠点を置き1,400人(当時)の組員を抱える暴力団・極東会の吉村光男組長を、ハワイに誘き出して逮捕
するまでの経緯をさらっと描いた実話。

作戦が功を奏し、吉村は最高警備レベルの連邦刑務所での服役判決(10年超)を受けた。
これ以降、日本のヤクザによる米国での麻薬密輸・販売は激減したという。

盗撮カメラや盗聴マイクを仕込んだホテルの部屋で取引の話をさせてる最中に武装したFBI捜査官が
踏み込むなど、どこか映画を観ているような感覚。

なお、この逮捕劇以降を吉村側から見た書籍に
連邦刑務所(プリズン)から生還した男―FBI囮捜査と日本ヤクザ』
もあるようなので、機会があればそちらも合わせて読んでみたい。




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終盤の脱走劇にはワクワクし、物語の最終盤は一気に駆け抜けた。

ただ、登場人物が多すぎて、最初はそれぞれの把握に戸惑う。
終わってみれば、メインの人物が数人だけだったので、もっと主要人物をもっと絞れば盛り上がったかも
しれない。
だけどそこは人物配置の妙で、この脱走劇にはこの人数が最適だったのだろうな。

十分堪能したけれど、本作のもうひとつの軸である殺人犯探しはオマケ程度にして、脱走劇をメインに
もっと盛り上げて欲しかったな。



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『その女アレックス』の著者、仏作家ピエール・ルメートルの邦訳2作目。

『――アレックス』が肉体的なダメージが大きいとするならば、ソフィーが主人公の本作は精神的な
ダメージが大きく、しかもジワジワと押し寄せるイヤラシさを伴う。
特に二章目などは、彼女の体験を自分の身に置き換えたらゾッとする。

本作は四章建て。
一章はソフィーの逃避行に夢中になり、精神的にジワる二章を挟んで、お互いに視点が変わる三章、
四章へと続く。
土俵際まで追い詰められたソフィーが真相に気づき、パパの協力を得て形勢逆転するところが見もの。
しかもパパが鮮やかなファインプレー。

『――アレックス』よりもこちらの方が好み。
しかしアレックスもソフィーも、肉体的・精神的にタフな女性だと感心する。
フランス女性はみんな、こんななのかしら?(笑)

ところで、傑作に免じて邦題のいただけなさ(苦笑)には目をつぶろう。



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普段、海外作品は登場人物の整理が難しく、訳語も不自然なことが多いので読まないのだが、
話題作だったので手に取ってみた。

「われわれにとって大事なのは、警部、真実ではなく正義ですよ。そうでしょう?」
450Pの物語が、判事殿の最後の一言であっさり片付けられてしまった。

滔々と語られた、アレックスの壮絶な人生はなんだったのか。
フィクションとは言え、それでいいのか?

期待値のハードルを上げすぎたかな。
翻訳は違和感のない言葉遣いで読みやすかった。

カミーユに対するアルマンの心遣いは素敵。
(読了日;20150210)



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