模倣の殺意 (創元推理文庫)
中町 信
東京創元社
2004-08-13


『これはすごい!』
『40年前の傑作が今、再びの大ブレイク!』
『騙されずに見破れますか?』
等々、帯の煽り文句に誘われた。

ある新進作家の自殺に違和感を覚えた、氏の知人だった出版社の編集員・
中田秋子とルポライター・津久見伸助は、それぞれ独自に調査を開始する。

ふたりの調査過程が時系列に沿って交互に綴られるが、それぞれの人物描
写やストーリー展開に深みがなく淡々としており、結果、本筋は終始盛り上が
りを欠いたまま、という若干物足りない印象。

ただ本作は、人物描写やストーリー展開よりもトリック自体に重きを置いており、
「叙述トリックを用いた初の国内ミステリ」(巻末解説より)
とのことで、著者のそのチャレンジ精神には敬意を表したい。



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